いつでも万全のゲレンデと快適なリフトで迎えるために――索道 川崎成啓さん

意外と知らないスキーリゾートでのお仕事を知ってもらうべく、グランデコで働く人たちへのインタビューを全7回にわたってお届け。第2回目は、ゲレンデ管理のスペシャリストたちが集まる「索道(さくどう)チーム」の川崎成啓(かわさき まさひろ)さんにインタビューをしました。
索道は、ゴンドラリフトやゲレンデの整備、パトロールや人工降雪機での雪づくりなど、ゲレンデでの業務のすべてを担うチーム。そのチームを率いる川崎さんへのインタビューを通じて、索道というお仕事について深堀りしていきます。
雪づくりからリフトの点検整備まで
マルチにこなすゲレンデのスペシャリスト
――まずは、川崎さんの経歴から聞かせてください。
川崎 僕は神奈川県横須賀市の出身で、スノースポーツとの出会いは21歳のときです。初めて行ったスキー場でスノーボードにハマり、翌年には板を買い、一人で自主練をするほどのめりこんでいました。
そういった生活を続けているうちに、人工降雪機で雪を作る仕事の求人をアルバイト情報誌で見つけて「面白そうだな」と思ってトライしたのが、索道の仕事を始めたきっかけです。その後ご縁があってグランデコに来て、途中で転勤などを挟みながらもトータル15年以上グランデコでお仕事をしています。
――ありがとうございます。現在は、索道(さくどう)チームの支配人をされているとのことですが、そもそも“索道”とは何ですか?
川崎 索道チームはパトロール、リフトの管理、圧雪、人工降雪機での雪づくり、キッズエリアの管理、スノーパークの管理などを行なうチームで、ゲレンデに関わるほとんどの業務を担当します。

人工降雪機で雪を作っているようす。例年、11月中旬ごろから雪づくりを開始し、自然降雪が始まってからも並行して稼働することで、いち早くコース環境を整えている
僕は肩書きでは支配人となっていますが、やることはほかのスタッフと特に変わりません。朝は6:00~7:00の間に出社し、各リフトの営業時間に間に合うように、乗降場の除雪や試運転などを済ませて営業に備えます。
そして営業中は、雪が降れば屋根やリフト支柱の雪下ろしをしたり、リフトの搬器や除雪機などが壊れたら直しに行ったりしながら、1日を過ごします。
――リフトに乗っていると、スタッフさんが支柱の雪を下ろしているところをたまに見かけますが、高いところまで登って作業をしていて、すごいと思いながら見ていました。
川崎 スキーやスノーボード、スノーモービルで支柱まで向かって、支柱にのぼってパパっと雪を下ろす。危険と隣り合わせの作業なので、見た目よりも大変なんです。
――そうなると索道チームの皆さんは、ある程度滑れたり、スノーモービルを運転できたりする方たちがほとんどなんですね。
川崎 そうですね。今、索道チームにいるメンバーはその点もスペシャリストです。でも、もちろん最初からできるわけではないので、みんな経験を積みながら技術を身に付けていきます。
――わかりました。ちなみに夏はどんな業務をしているんですか?
川崎 夏も秋もゴンドラは運行していますが、基本的には5月から11月まで、冬の営業に備えて点検・メンテナンスをしています。夏のほうが、業務量的にも、体力的にも実はハードなんです。

今年の夏に実施した、リフト支柱の部品交換のようす。工程表に沿って作業をしないと、冬に間に合わないくらい忙しいそう…!
――冬を見据えて、夏からずっと準備をしているんですね。ちなみにグランデコのゴンドラとリフト、それぞれの良さはどんなところですか?
川崎 ゴンドラはやはり、スキーやスノーボードを履かずに乗車するぶん、小さいお子さんや初心者の方でも安全に移動できるというのが大きな魅力だと思います。
福島県内でゴンドラが稼働しているスキー場は現在ここだけなので、シーズン中はいつも賑わっていますね。速いし、寒さを感じずに山頂まで移動できるので快適です。
そしてグランデコは、すべてのリフトがフード付きなんです。ですから、リフトで移動している間も寒さを感じにくいのが一番の魅力だと思います。さらに、全リフトが乗り降りしやすいシステムを採用した4人乗りリフトなので、“並ばずに、楽に、速く移動できる”というのも特徴です。
――なるほど…!リフト乗車中の風や雪をガードしてくれて、速く移動できる。これはうれしいですね。
川崎 はい。だからこそ、いつ来ても快適なリフトと万全のゲレンデでお客さまをお迎えできるように、できるだけ早い時期から雪を作ったり、日々ゴンドラリフトを点検したりと索道チーム全体で頑張っています。
お客さまの安全を守ることが
当たり前に求められる仕事だからこそ

リピーターのお客さまのなかには川崎さんを覚えてくれて、親しくしてくれる方もいるそう。「長年のリピーターさんはあたたかい方ばかり。ありがたいです」(川崎さん)
――では、普段お仕事をしているなかで、どんなどきにやりがいを感じますか?
川崎 たくさんのお客さまが来てくれて、リフトが賑わっているようすを見るとうれしいですし、モチベーションも上がりますね。
あとは、索道は安全であることが大前提なので、事故や機械トラブルなどに見舞われず、お客さまが楽しんでいる姿だけを見てシーズンを終えたときにやりがいを感じます。だからこそ、安全を守るための入念な準備やメンテナンスを欠かしません。

毎年、索道の業務にあたるスタッフたちに対し、就業前に研修を実施。危険を防ぐために、索道の役目がいかに重要かを指導したうえで冬の営業に備えるそう
――では最後に、来たるシーズンに向けての意気込みを聞かせてください。
川崎 この冬は皆さんに楽しんでもらえるアクティビティをゲレンデにたくさん用意していますので、ぜひ体験して喜んでいただきたいなと思っています。
そのためにはゲレンデのあらゆる準備を完璧にしなければならないので、今から冬に向けてゲレンデの整備をしっかり行っていきたいですね。
――川崎さん、ありがとうございました!
オフィシャルホテル
「EN RESORT Grandeco Hotel」
リゾート内に併設されているオフィシャルホテル「EN RESORT Grandeco Hotel」に宿泊すると、駐車場が全日無料になることをはじめ、スキー場利用時のメリットがたくさん!温泉もあるからゲレンデでたくさん遊んだあともゆっくりと身体を休めていただけます。
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ゲレンデインアウトが快適
ゲレンデインアウトができるのは最大のメリット!さらにロッカー、更衣室、温泉も、チェックイン前・チェックアウト後も無料でご利用いただけます。なお、チェックインは午前7時から可能。 -
ホテル宿泊者だけの雪を楽しむアクティビティ
ホテルのウェルカムテラスでは、ホテル宿泊者限定の雪を楽しむアクティビティとして、焚火&マシュマロ体験やスノースウィング(ブランコ)をご用意しています。 -
ゴンドラ優先乗車
ゲレンデ混雑日は、ホテル宿泊者様はゴンドラの優先乗車が可能になります。長蛇の列に並ばずにご乗車頂けます。